新国際エンゲージドブディズム研究会

2004年、国内外問わずに青少年問題に取り組んでいる「全国青少年教化協議会」と、人権と平和に主眼をおいた国際協力活動に取り組む「アーユス仏教国際協力ネットワーク」が中心となり、さまざまな社会問題に対して仏教者がどのように関わることができるのかを、現代社会のコンテクストにおいて探求する「エンゲイジド・ブッディズム研究会」が始まりました。もともとそれぞれの課題に対して個々に取り組んできた仏教者たちが、「エンゲージド・ブッディズム」という概念で相互に認識し合い、学び合い、トラウマケア・自殺防止、ホームレス・高齢者・震災被害者への寄り添い、脱原発・脱軍国主義の運動、自然を大切にする精神文化の再生など色々な分野や社会問題への関わりを深めてきました。これらの活動や運動は、一般的な「葬式仏教」のイメージとは大きく掛け離れたものです。

本来の仏教実践の姿であるこの刷新と再生の運動における日本仏教の次の一歩は、心を同じくして社会活動に取り組む海外の仏教者や宗教者と繋がることでしょう。今日、国際的な仏教交流団体やネットワークが多く存在しますが、その「交流」の性格は東アジアの「金持ち」の仏教者から「貧しい」南アジア・東南アジアの仏教者に物質的援助を行うことに限定されがちでした。JNEBは、他国の仏教者との「水平」の交流を通して、地球温暖化や民族・宗教間の紛争といった緊急な問題への対応など幅広い分野で連携した行動を生み出すことを目指しています。実際、仏教国と言われる多くの国々では、権力や既得権者たちへの影響力を発揮するだけではなく、仏教に根ざし貧困やマイノリティはじめ様々な「苦」に寄り添い、開発や人権、平和の取り組みにおいても、中核として社会をリードしています。これは他の宗教にも言えることです。

宗教者、研究者、NGOスタッフ、ジャーナリスト、学生など、さまざまな人たちがこの研究会にかかわっています。社会の階層化、右傾化が急速に進む現代社会の中で、こころと社会の平和実現をめざす方々の参加をお待ちしています。

今年の春に日本を訪問する海外の仏教者と色々な話題、問題、活動について、是非語り合ってください! もちろん通訳を用意しますが、英語や海外仏教者の母語での国際コミュニケーションスキルも磨いていきたいと思います。

2022年9月30日@京都

日本における宗教と社会倫理の役割と実践:戦後日本社会におけるエンゲイジド・ブディズムの特質

2019年春期シリーズ

6月26日

覚醒の文化:

いかにして仏教が各国および世界における万民共存の道を示すことができるか

Harsha

ゲスト: ハルシャ・ナバラトネ氏

国際エンゲージド・ブッディズム・ネットワーク(INEB)会長

セワランカ財団(スリランカ)会長

先日のスリランカでの教会爆破事件、ニュージーランドでのモスク銃撃事件は世界的な民族・宗教紛争の端的な例である。 このような襲撃事件や世界的な紛争の背後には、どのような力が働いているのか。 文明の衝突の時代に本当に突入したのだろうか。 より深く見ていくと、スリランカのイスラム共同体には、同国に入ってきた新しい原理主義的イスラムと、何世紀もの間、他の宗教グループと共存してきた昔ながらの土着化したイスラムとの間の断絶など、複雑な亀裂があることが分かる。 また仏教界においても、ミャンマーなどに見られる仏教民族原理主義という新しい仏教の姿と、瞑想、非暴力の生活様式、万民の社会正義を提唱する超教派の国際仏教の主要な流れの間に確執が生じている。

政治経済大国、仏教国として日本はこれらの問題に関して、どのような役割を果たすべきか。 日本国内においても、主に日本の独自性を強調する伝統的な保守主義と、三十年来の経済と社会の閉塞感の中から出現した新しい進歩的な文化との間に確執がないわけではない。 このような状況の中で国内および国際社会で生じている亀裂に対処するために日本の仏教界はどのような役割を果たすべきか。 これからも社会から身を引いて日本で受け継がれてき保守主義を暗黙の内に支持し続けるのか、それとも自己変革を遂げ、社会正義と公平な温暖化対策に取り組む国際運動に貢献しようとするのか。

今回の特別ゲスト・スピーカー、ハルシャ・ナバラトネ氏は、本国スリランカでこれらの問題、具体的にはイギリス植民地支配に反対したシンハラ仏教運動が長年の悲惨な内戦の中でタミル人ヒンドゥー教徒に対する民族的排他主義運動に変質してきた問題に生涯をかけて取り組んで来た。 国際エンゲージド・ブッディズム・ネットワーク(INEB)会長として、彼はあらゆる宗教・民族間で覚醒の文化を実現するための地域・国際レベルの対話にも積極的に関わってきた。 文明の衝突は避け難いものではない。 仏教者にとって覚醒の文化は、不可分の自他を利する日常的な実践にほかならない。

時間:                              

18:30 ハルシャ・ナバラトネ氏 ご講演

19:30自由対談

20:30 終了

 参加費: 無料, 事前にご登録下さい。

問い合わせ・申し込み先: ジョナサン・ワッツ ogigaya[at]gmail.com

会場: 心光院 106-0044東京都港区東麻布1-1-5 電話: 03-3583-4766

5月21日(火)

エコ・ダルマ:環境危機のための仏教の教え

講師:デビッド・R・ロイ氏
三宝教団(曹洞・臨済禅流れ) 教師
文教大学国際学部元教授
著書:「EcoDharma: Buddhist Teachings for the Ecological Crisis」(2019年)

発表は英語で、和訳があり

Loy Bukkyo Times 2019-2
loy

今日、人類は史上最大の危機を迎えつつあると言って過言ではありません。人類が自ら引き起こそうとしている環境の大惨事は、社会危機とともに文明を脅かし、(一部の科学者によれば)人類の種としての存続も脅かしかねません。伝統的な仏教の教えは、一人ひとりが覚醒し、他者との繋がりに気づく助けとなってきました。今、この新しい苦境に目覚め、対処して行く上で仏教が果たし得る役割についても考える必要があります。環境危機は仏教の理解と実戦にどのような含意を持つのでしょうか?仏教の立場から環境の苦境に対処する新しい仏教のあり方をロイ氏はエコ・ダルマと呼んでいます。それはエコロジーの関心事(エコ)を仏教や他の関連した精神的な伝統の教え(ダルマ)と融合させます。その本当の意味や生活と実践にもたらす違いについては、まだ模索されていますが、現時点では三つの要素・側面が顕在化しています:1)自然界における実践、2)仏教における環境問題の含意の探求、3)その理解の環境保護活動への応用。伝統的な仏教は心の平安に重点を置いてきたため、多くの仏教者にとって社会関与への敷居が高くなっています。他方で社会的行動にコミットする人々は疲労、怒り、鬱、燃え尽き状態を経験しがちです。環境や社会の問題に関与する菩薩/エコ薩埵の道は(瞑想など)内的および(社会活動など)外的な二重の実践を伴うので、その双方の必要を満たします。

「すでに手遅れ」かも知れませんが、自己と自然を変革する方法について、ロイ先生と一緒に探求する宵のひと時を是非お過ごしください。

スケジュール
18:30 ご挨拶・講師紹介(見樹院住職 大河内秀人)
18:40 デビッド・ロイ氏 講演
19:30 質疑・討議
20:30 夕食会

参加費:無料

お申込み:
ジョナサン・ワッツ:ogigaya[at]gmail.com

会場:見樹院
112-0002東京都文京区小石川3-4-14
電話 03-3812-3711、ファックス: 03-3815-7951
e-mail: kenjuin[at]nam-mind.jp
アクセス: http://www.nam-mind.jp/access.htm

4月1日(月)

環境保全と地域開発への総合的な取り組み

ゲストスピーカーサンコム・タナパニョー・クンシリー師

住職、スマート寺、チョンブリー県、タイ

発表は英語で、和訳があり

仏教タイムス2019年4月11日
仏教タイムス2019年4月11日
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過去40年にわたり日本企業は日本政府の支援の下、東南アジアの複数の地域で広範囲な森林減少に加担してきた。タイでは木材チップ輸出のためのユーカリ植林など乱開発が進められ、森林や密林のほとんどが破壊された。 この危機的な状況とタイにおける産業開発に起因する他の幾つかの環境問題は、環境を保全し再生させることを目指す力強い市民社会運動が生まれるきっかけになった。 この運動の主な担い手の一つがタイの残された森林の中か近くに住む少数の献身的な仏教僧侶、いわゆるタイ開発(かいほつ)僧である。

本日のゲストスピーカー、サンコム・タナパニョー・クンシリー師はタイの環境問題に取り組む主要な開発僧のひとりである。彼は自坊の近くのジャングルを火災から守る活動を手がけ、チェンマイ郊外の仏舎利院の周りの集水域や環境を再生していった。 地元の村人と協力して寺子屋を作り、森林資源を持続可能な方法で収穫して環境にやさしいシャンプー、石鹸などの製品を作る実践的なスキルを身につけさせ、貧困に喘ぐ世帯のための正しい生業(正命)に基づく経済活動を発展させてきた。 直近ではバンコクから東にあるチョンブリ県で、環境に適合した設計を生かし、太陽光エネルギーで電力需要を賄う全く新しい「スマート寺」を建設する活動を行っている。 子供と青年が環境に適した正しい生業(正命)について学ぶ寺子屋が併設されている。 サンコム師は見樹院住職 大河内秀人師と共に 仏教者国際連帯会議(INEB)傘下のエコ寺院地域開発(かいほつ)プロジェクトのメンバーでもあり、志を同じくする開発(かいほつ)僧と連携し、アジア各地で環境に配慮した社会開発ための包括的なシステムを普及させようとしている。

時間:

19:00 見樹院住職 大河内秀人師によるご挨拶と講師紹介

19:10 サンコム師のご講演

20:00 質疑・自由討議

21:00 終了

参加費:無料

要申込:ワッツ・ジョナサン
ogigaya@gmail.com

会場:見樹院

112-0002東京都文京区小石川3-4-14

電話: 03-3812-3711, ファックス: 03-3815-7951

メール: kenjuin@nam-mind.jp

アクセス: http://www.nam-mind.jp/access.htm

2018 春期シリーズ

仏教徒、イスラム教徒、ヒンズー教徒の異文化間平和構築の可能性

講演者: ナハルシャ・バラトナ(INEB理事長)
ソンブーム・チューングプラムプリー (INEB事務局長)

Moo Asahi Shimbun May 2018
Harsha and Moo May 2018 仏教タイムス2

5月9日(水)

Harsha Moo in Nagpur small

大手マスメディアはこの何十年間、中東におけるキリスト教、ユダヤ教、イスラム教といった三つのアブラハムの宗教間で起きた文化的な、またしばしば暴力的な衝突に焦点を当ててきました。しかし最近では、仏教徒とイスラム教徒の対立がスリランカやバングラディシュといった南アジア地域で、またミャンマー、タイといった東南アジア地域で増えています。インドではヒンズー教徒とイスラム教徒の対立、またスリランカではヒンズー教徒と仏教徒の対立が長らく続いています。仏教は世界的に平和の宗教というイメージを持たれていますが、これらの対立は、昔から続いてきた仏教徒による民族主義、排外主義といったものを現しています。このことを私たちはどのようにとらえるべきなのでしょうか。排外主義による暴力は仏教においてもその傾向は他宗教と変わらないのでしょうか。イスラム教は本来、もっと平和的なのでしょうか。どこまでが本当に宗教によるコミュニティの対立なのでしょうか。それともむしろ利益と権力を得るために宗教を利用した、経済的、政治的な力による対立なのでしょうか。そして最も重要な問いは、欲、怒り、妄想に駆り立てられた経済的、政治的アジェンダを抑制する、平和による、より大きな文明、文化をアジアで構築するために、協調的で進歩的な仏教徒とイスラム教徒の団体が、どういった役割を果たせるのか、ということです。

今回の二人の講演者はこれらの問い、課題に深く携わっています。ハルシャ・ナバラトナ氏はINEBの理事長であり、サルボダヤ運動の創始メンバーとして、また最近ではスリランカ国内各地で仏教徒、イスラム教徒、ヒンズー教徒、キリスト教徒の平和的対話のためのプログラムの開発をするなど、宗教に基づいた進歩的社会開発に専念してきました。ソンブーム・チューングプラムプリー氏は2009年、INEB幹事に就任し、それ以前から進歩的仏教徒によるミャンマーの社会開発に携わってきました。最近では、仏教徒・イスラム教徒関係をテーマとしたINEB国際フォーラムを主導し、そこでは南アジア、東南アジアの仏教、イスラム教の指導者が一堂に会し、相互理解を促し、非暴力的対話・外交について率直な意見が交わされました。

このとても素晴らしい対話の機会に、皆様ぜひご参加ください!

日時 : 5月9日(水)

18:30 開会ならびに導入・紹介(ワッツ・ジョナサン、JNEB代表)

18:40 講演(ナバラトナとチューングプラムプリー)

19:30 質疑応答ならびに参加者討議

20:30 夕食会(オプション)

会場 : 心光院

東京都港区東麻布1-1-5

参加費:研究会 無料

お申込み・お問い合わせ: ワッツ・ジョナサン

ogigaya[AT]gmail.com

テーマ: 異なる宗教間の協同にむけて―環境およびエコ寺院運動における可能性―

アメリカで環境運動を続けている、宗教を母体にした最も古い組織のひとつに、グリーンフェイスという団体があります。アメリカ聖公会のハーパー牧師はその代表として現在活動を行っている一人です。団体は、環境運動におけるリーダーシップ養成にむけて、多様な宗教的背景をもつ人びとを激励し、教育を与え、結集していくことを使命としてきました。

fletcherゲスト:フレッチャー・ハーパー牧師/グリーンフェイス代表(アメリカ) 

ハーパー牧師のリーダーシップのもとに、環境における平等ならびに保護という課題にむけて、グリーンフェイスは宗教コミュニティに対して数々の教育およびトレーニングプログラムを開発してきました。牧師は、アメリカ全国ならびに国外において、教会や礼拝所で、環境への責務や平等といったことに対するモラルや精神的な側面を説き話しています。『グリーンフェイス:地球を守るために神の民を集結させる』(2015年、アビンドンプレス社)の著者でもある彼は、グリーンフェイスの代表になる以前は、聖公会教区の牧師として10年間貢献し、また会における要職についてきた牧師でもります。

現在ハーパー師はタイ国と日本において、アジアにおける仏教者やINEB/JNEBメンバーとの交流を通じて、グリーンフェイスとのパートナーシップ構築のために各地を訪問しています。2017年に国連気候変動枠組条約第23回締約国会議(COP23)がドイツのボンで開催された際には、グリーンフェイスは持続可能な多宗教の生き方という点でイニシアチブをとりました。策定プランでは、省エネルギー、より環境にやさしい食品や無駄を省いたトランスポートのあり方など、地域や家庭で行うことのできる行動改革創造にむけての「公共」洋式を宗教者にデモンストレーションすることなどが盛り込まれています。INEB、そしてその関連団体で環境、特に気候・エコロジー分野における宗教間対話に焦点をあてた新たなネットワークであるICEにおいては、そのような活動を行う宗教コミュニティに対してアジアで大多数の賛同者を得ています。ICEのメンバーである大河内秀人師には、過去20年の間に、東京に2つのエコ寺院を設立した宗教界・環境界のパイオニアとして、今回のイベントの発起人の一人になっていただきました。これらの問題・課題に対して意見を交換し、ともに学ぶ夕べとすべく、皆様のご参加をお待ちしています。

日時 : 3月5日(月)

18:30 開会ならびに導入・紹介

18:45 グリーンフェイスの活動紹介

(ハーパー牧師)

19:15  INEBエコ寺院活動紹介

(大河内秀人・ジョナサン=ワッツ)

19:45  質疑応答ならびに参加者討議

20:30 夕食会(インドレストラン)

会場 : 見樹院

東京都文京区小石川3-4-14

Access: http://www.nam-mind.jp/access.htm

参加費:研究会 無料

夕食会 2000円+飲み物代

お申込み・お問い合わせ: 見樹院

Tel: 03-3812-3711, Fax: 03-3815-7951

e-mail: kenjuin@nam-mind.jp

2016年秋

11月18日(金):

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テーマ:つながりを取り戻す:疎外感・無関心に対応する仏教的エンパワーメント

仏教哲学者であり環境活動家であるジョアンナ・メイシーが作った「つながりを取り戻すワーク(The Work That Reconnects )」の活動を紹介します。ジョアンナ・メイシーの活動の歴史は50年以上にもおよび、平和・正義・環境運動の分野で広く知られています。また彼女の名はアメリカの社会/環境運動史上もっとも偉大な活動家の一人としても挙げられています。これまでにも世界各地で「つながりを取り戻すワーク」ワークショップが行われ、多くの人びとが彼女に学び、大きな影響を受けてきました。「つながりを取り戻すワーク」の特徴は仏教と一般システム理論を融合した世界観と、仏教のさまざまな伝統的教えを経験を通して理解するための体験的エクササイズの豊富さにあります。

ゲスト:齊藤由香

yukasaito

活動家・翻訳家・通訳・ワークショップファシリテーター。2009年立命館大学応用人間科研究科修士課程修了。米国の平和・環境・社会正義運動に関わるとともに、関連書籍および映像の日本語翻訳を積極的に行う。2011年より米国の仏教哲学者で社会活動家であるジョアンナ・メイシーに師事し、2014年以降は彼女が生んだ「つながりを取り戻すワーク」のワークショップを日本で開催。社会的不正、環境問題、平和など世界が抱える数多くの問題に対する個人の気づきをうながし、能動的に行動を起こすための手法を広めている。ジョアンナ・メイシーと同じく米国カリフォルニア州のバークレーに在住。

時間:
18:30 挨拶と趣旨説明
18:45    上映:ジョアンナ・メイシーとグレート・ターニング(大転換)
19:15  質問とフリートーク
19:45    グレート・ターニング(大転換)のエクササイズ
20:15 懇親会

会場:見樹院(東京文京区)
〒112-0002 東京都文京区小石川3丁目4番14号
電話 03-3812-3711  FAX 03-3815-7951
Eメール:ogigaya@gmail.com
アクセスリンク

2016年春

5月13日(金):

テーマ:アンベードカルのビジョンにおける国家主義・民主主義・仏教

ゲスト:マイトリビール・ナガージュナ

仏教タイムス報告

マイトリビール氏はアンベードカル博士が創立したインド新仏教運動のトリーラトナ・ブッダ・マハサンガ教団の指導者であり、ハイドラバード外国語大学芸術哲学部の教授でもあります。同教団は、かつて、アンベードカル博士が指導したヒンズーのアウトカースト(不可触賤民)のダリットを中心とした運動が基盤となっています。マイトリビール氏は、中部インドナガプル市にあるナガローカセンターで様々な地域から集まった若いダリット仏教者に仏教と社会正義を教えています。ナガプル市は、1946年にアンベードカル博士の指導した何十万もの貧しいダリットの大規模な改宗があった場所として知られています。今回、マイトリビール氏は、インド、日本、および他国での国家主義の拡大と民主主義の危機と関連して、インド憲法の草案者であるアンベードカル博士の仏教的ビジョンについて講演します。

会場:見樹院
〒112-0002 東京都文京区小石川3丁目4番14号
電話 03-3812-3711  FAX 03-3815-7951
Eメール:kenjuin@nam-mind.jp
アクセスリンク

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5月27日(金):
テーマ:米国の政治状態と国際仏教地球温暖化防止活動

ゲスト:エンゲージドブディズム作家デイヴィッド・ロイ

宗教・倫理・社会学博士、禅師、作家。1971年より、日本から米国に伝わった禅仏教の伝統である三宝教団で禅修行をはじめる。1984年鎌倉の山田耕雲老師のもとで修行。1988年に法名「Tetsu’un」を賜る。現在はインターネット新聞のハフィントンポストの取締役員でもある。元文教大学講師ロイ先生は西洋思想と現代社会および仏教思想に関する多くの本を著した有名なエンゲージドブディズム作家。ロイ先生の最近の活動は地球温暖化に対応する仏教の思想と言説に焦点を当てています。

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16:30-17:30にゲストと一緒に瞑想会

会場:心光院
〒106-0044 東京都港区東麻布1-1-5
アクセスリンク

6月11日(土):

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テーマ:インド新仏教運動とエコ寺院開発

ゲスト:タミル・ナードゥ州新仏教指導者ガウタム・プラブ

ガウタムさんは南インド・タミル・ナードゥ州で仏教に改宗した貧しいインド国民の地域で色々な社会開発活動を行っています。仏教に改宗したインド人はカースト制度を離れたアイデンティティを作りながら、まだ貧困や様々な社会差別と対峙しています。ガウタムさんはこの状態および団体活動、特に新しいエコ寺院開発プロジェクトについて講演します。

時間:
17:00 開会の挨拶と趣旨説明
17:15 ゲスト講演
18:30 質問とフリートーク
19:00 飲み会

会場:見樹員(東京文京区)
〒112-0002 東京都文京区小石川3丁目4番14号
電話 03-3812-3711  FAX 03-3815-7951
Eメール:kenjuin@nam-mind.jp
アクセスリンク

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7月5日(火):

テーマ:臨床仏教、マインドフルネス&コンテンプラティブケア、 エンゲージドブディズムの繋がり

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臨床心理学では、仏教の瞑想がマインドフルネスとして心理療法に取り入れられ、日本でも広まってきました。こうした背景には瞑想の科学的な研究が長年行われ、瞑想実践による様々な変容が実証的に裏付けられてきたことがあります。今回はこうした流れの中から、2つのことについてお話します。ひとつは瞑想研究において中心的役割を担ってきたマインド・アンド・ライフ研究所が若手の研究者向けに行っている夏季研究大会の参加報告。そしてもうひとつは脳神経科学や医学と仏教瞑想を統合し、終末期医療に取り組む医療従事者のストレスによる燃え尽き防止のためのプログラム「死にゆく人と共にあること」です。

ゲスト:松下弓月(真言宗僧侶、臨床心理士)

東京大学大学院教育学研究科博士後期課程在籍。研究テーマはお寺のグリーフケア。

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時間:
18:30 開会の挨拶と趣旨説明
18:45 ゲスト講演
19:30 質問とフリートーク
20:30 飲み会

会場:心光院
〒106-0044 東京都港区東麻布1-1-5
アクセスリンク

申込・問合先:JNEBコーディネーター:ワッツ・ジョナサン
ogigaya@gmail.com、 080-8911-5114

共催:
JNEB(日本エンゲージド・ブッディスト・ネットワーク)
見樹院
国際仏教交流センター(孝道教団内)

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