瀬戸際に立つ:心理・スピリチュアル・ケアにおけるバランスとレジリェンスの回復

ウパヤ禅センター「Being with Dying」プログラム創始者

ジョアン・ハリファックス老師

第2回特別セミナー

2019年4月22日

会場:横浜市 孝道山本仏殿

時間:13:30-16:30

主催:孝道教団・国際仏教交流センター(IBEC)

Halifax Okano stage昨年12月の前回のセミナーでは、現代日本における「苦」の状況や背景、特に著しい精神的な苦しみについて考えた。 この苦しみと向き合う日本の宗教者の様々な関わり方、そして慈悲ある傾聴者・案内人を養成する課題について検討した。

今回のセミナーでは、特に「臨界状態」に関するハリファックス老師の取り組みを踏まえ、慈悲あるケアと関与の課題についてハリファックス老師と共により深く掘り下げたい。 「臨界状態」とは利他心、共感、誠実さ、敬意、関与、慈悲など、宗教に基づくケアの提供者のほとんどが開発(かいほつ)することの大切さを認める感情的な特質のことである。 新著「Standing at the Edge」でハリファックス師は、そのような状態に没入しすぎると、ケアの受け手にも提供者にも有害な様々な行動に繋がりかねないという罠、落とし穴について解説している。 ハリファックス師は、長年の関与の中でご自身で培ってこられた、バランスを回復するための幾つかの実践、たとえば、「不知」、「証すること」、「慈悲ある行動」といった考え方を打ち出した。

特に各宗派の伝統的な教育の中で、これらのケア・スキルの養成に取り組まれている仏教僧侶や他の聖職者にご参加頂きたい。 今日の世俗的な医療の現場でケアのための内的資源を整えようとされている医療とケアの専門家も歓迎する。

仏教タイムス2019年5月9日
仏教タイムス2019年5月9日

プログラム:

13:30 岡野正純(孝道教団統理)による歓迎のご挨拶

13:35 全参加者による自己紹介

13:50 ハリファックス師による「臨界状態」とその落とし穴に関するご発表

14:20 質疑とグループ・ディスカッション

15:00 休憩

15:15 自己ケア、レジリエンス作り、効果的なチーム作りなど、臨床仏教師やケア提供者に欠かせない能力に関するハリファックス師のご発表

15:45 質疑とグループ・ディスカッション

16:30 終了

参加費:1000円

定員:50名、事前にご登録下さい。

問い合わせ・申し込み先: ジョナサン・ワッツ (IBEC) ogigaya[at]gmail.com

会場:孝道山本仏殿

221-0064横浜市神奈川区鳥越38

ジョアン・ハリファックス(Joan Halifax)

1942年生まれ。ティック・ナット・ハンの法灯を受け継ぎ、バーニー・グラスマンから印可を受けた禅僧であり、米国の社会参加型仏教の中心人物の一人。ウパーヤ禅センター代表。医療人類学者(Ph.D.)として70年代から死に逝く人やその家族のケア、教育に従事し、コロンビア大学医学校、マイアミ大学医学部などでトレーニングを提供、ハーバード大学の名誉研究員も務めた。1990年ニューメキシコ州サンタフェに仏教研究と社会活動のセンターとしてウパヤ禅センターを設立。1994年より、医療者・介護者のために瞑想を用いた支援プログラム「Being with Dying」を開発。BWDには全米だけでなく世界各国から終末期医療の専門家が参加している。またダライ=ラマ14世と協力し科学者と仏教者の対話を積極的に進め、医学や心理学へのマインドフルネス導入にも貢献してきた。著書にStanding at the Edge: Finding Freedom Where Fear and Courage Meet (Flatiron Books 2018), Being with Dying: Cultivating Compassion and Fearlessness in the Presence of Death(邦訳「死にゆく人と共にあること: マインドフルネスによる終末期ケア」春秋社刊)など多数。

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